2024.03.09
新規電子部品採用時の要点について
電子回路を構成する各種電子部品には、抵抗、コンデンサー、コイル、コネクタ、スイッチ、トランジスタ、LSIなど様々な種類、形状、形態があり、それぞれフローはんだ付け、リフローはんだ付けなどの工法によりプリント基板にはんだ付け実装され、所定の制御基板として機能します。そして、制御基板の製造コストダウンを行う場合には、各社ともに電子部品、実装工法、使用材料など調達や設計部門、生産技術&実装技術部門が連携してコストダウンを進めるのが一般的です。
電子部品のコストダウンを進める場合に、新規部品メーカーの採用&複数社調達、海外部品の採用等があり、ここでは新規部品採用における評価方法の要点注意点についてこれまでの経験事例から説明します。
コストダウン対象の部品には各種電子部品、プリント基板、機構部品等その製品を構成する部品のほとんどが対象となります。これらの電子部品の評価項目の代表的な項目として、はんだ耐熱性、はんだ付け性、実装特性などがあり、承認後の購入手続きとして「納入仕様書」の取り交わしがあります。
以下に注意点を、下表に評価項目を示します。
◎承認用サンプルと量産品の差異
海外メーカーの電子部品では評価サンプルを選別して提出する場合があり、量産使用時にはトラブルが発生する場合がありますので要注意です。製造工程の監査を確実に行い、品質レベルを把握すると良いでしょう。運悪くトラブルが発生したら原因究明(部品要因、実装条件要因)と部品製造工程の再監査が必要です。
※過去のトラブル事例
①挿入部品のリードめっき処理の不具合によるはんだ濡れ性の低下
②積層セラミックコンデンサーの内部電極ショート
③チップトランジスターの素子クラック
④スライドSWの接点圧不良
⑤挿入型LEDの不点灯
⑥ヘッドフォンJackの端子構造
関連記事こちらの記事も合わせてどうぞ。
2024.12.14
コラム記事(No.46) 「フローはんだ付け装置の動向」について
2024.11.22
コラム記事(No.45) 「フローはんだ付けTH上がり改善」について
2024.10.12