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コラム記事(No.18) 「フローはんだ付け用マスクパレット(Ⅱ)」について

2023.01.14

「フローはんだ付け用マスクパレット(Ⅱ)」について

弊社のマスクパレットは車載機器、各種産業機器、輸送機器など幅広い分野に採用されておりまして、パレットの構造は制御基板に搭載される部品種や大きさにより多様化、複雑化してきています。マスクパレットの役目は、先行した実装したリフロー部品を保護し、リード挿入部品のフローはんだ付け品質をアップすることにあります。現状のマスクパレットの直近の課題として、リフロー部品の熱保護を図りながらリード挿入部品のはんだ接合における「ブリッジ、未はんだ」を低減しながら「TH上がり」をいかに確保するか・・・・ということにあります。

 

 

 以下に「ブリッジ、未はんだ」や「TH上がり」改善の方策やマスクパレット設計時の要点を記述します。

 

1.      ブリッジ、未はんだの改善方策

   ブリッジ対策基板設計:多ピン狭ピッチCONのリード間にベタシルク配置(Wレジスト)、基板流動方向とCON配置を合わせる、CONランドの最後方に余剰はんだ吸収ランド(ダミーパッド)を設置。

   未はんだ対策基板設計:基板流動方向とチップ部品長手方向を合わせる。未はんだを防止するためのガス抜き孔を設置、はんだを導くためのパイロットランドの設置。

   フローはんだ付け条件:フラックス塗布量は未はんだが増加しない範囲で多めにスプレー塗布。1次噴流:はんだが吹き上がらない範囲で高めに設定。2次噴流:ピールバックポイントの角度を小さく平坦な流れに設定。

   マスクパレットの対応:上記①のダミーパッドが無い場合にはパレット側へはんだ吸着材を設置(当社のブリッジキラー)。

 

2.      マスクパレット設計時のポイント

   マスクパレットには高耐熱ガラスエポキシ積層材や無機フィラー充填エポキシ樹脂材が用いられますが、

   これらはいずれも断熱材(※)であり実装基板を遮蔽することで基板の昇温が抑制されます。よって、

   TH上がりを改善するためには基板設計ノウハウもさることながらマスクパレットの開口部形状設計もポ

   イントになります。

※熱伝導率 高耐熱ガラスエポキシ積層材:0.38W/mK

    無機フィラー充填エポキシ樹脂材:0.250.3 チタン:22 アルミ:236

 

3.      TH上がり改善の方策

   基板設計:TH周りに捨て孔(Viaホール)を設置。多層基板の場合には内装接続にはサーマルパターンを設置。

   パレット設計

・開口部は可能な限り広めに設置し昇温効率を上げる。

・パレットの部分的な肉薄化。部分的にザグリを入れる。

・開口部にテーパーを設置。

   部分的に金属材料を使用:部分的にチタン材を用いた昇温検証では流動はんだに接触後の昇温が速く基板

 上面の昇温も30℃以上高くなります。部分金属化によりTH上がりの改善が期待できます。

  ※マスクパレットの使用時の昇温不足問題を抱えている方はぜひともお問合わせ頂きたく宜しくお願いし

   ます。

 

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